雪が吹きすさぶ中、寒さに耐え、孤独に耐え、それでも我々はニシンを釣る……。
冬の北海道で釣れる貴重な魚、ニシン。
その身と数の子で、2度美味しい魚、ニシン。
本記事では、そんなニシンの釣り方について紹介します。
ニシン釣りの基本情報
ニシンが釣れる時期・時間帯
ニシンは別名春告魚(はるつげうお)と呼ばれる魚で、
港などの沿岸から冬~春にかけて釣ることができます。
一番釣れる時間帯は夕方~夜で、シーズン中の港では、
極寒の暗闇のなか、黙々とニシンを狙う釣り人の姿を見ることができます。
明るい日中でも、(夜釣りより釣果は劣りますが)釣ることができるので、
港での釣りに慣れないうちは、日中に釣りに出かけることをおすすめします。
なお、ニシンは群れで生活する魚です。
日によっては、ニシンの群れが湾内に入っていなくて、
1匹も釣れない(ボウズ)場合があることを覚悟しておきましょう……。
時期:12月~5月
時間:数を狙うなら夜。日中でも釣ることは可能。
北海道でニシンが釣れる釣り場
基本的に、ニシンは港(堤防、防波堤)で釣ります。
北海道でニシンが釣れる港は以下の4港が有名で、シーズン中は多くの釣り人でにぎわいます。
・小樽港
・石狩湾新港
・苫小牧東港
・留萌港
この4港以外の漁港等でももちろん釣れますが、最初のうちは、
- 近隣にコンビニ・トイレがある
- 足場が良い
- 「今釣れてるよ!」などの情報を入手しやすい
というメリットの多い、上記の大型港に行くことをおすすめします。
港で釣りをする際は、必ずライフジャケットを着用しましょう。
特にニシン釣りのシーズンである冬に海に転落した場合、ライフジャケットをしていなければ、高確率で命にかかわります。
このブログを見てくれてるあなたにそんな目にはあってほしくないので、どうかお願いします。
ぎょえもんとの約束です。
ニシンの釣り方
ニシンの釣り方は大きく分けて2種類あります。
「サビキ釣り」と「ルアー釣り(ニシング)」です。
サビキ釣りは比較的簡単な釣り方で、子供や初心者でも、その日のうちに釣り方を覚えて実践することができます。
一気に複数匹釣れることもあり、数釣りを狙うのにも最適です。
- 初心者や子供でも簡単に釣ることができる
- 運が良ければたくさん釣ることができる
一方ルアー釣りは、少し慣れが必要な釣り方です。
ルアーの投げ方、巻き方、選び方などを多少勉強する必要があります。
しかしその分、釣れた時の感動、楽しさは格別な釣り方です!
- 餌を使用しないので手が汚れない
- ルアーや場所を変えることで幅広い攻め方ができる
難易度 | かかる費用 | 大物期待度 | 入れ食い期待度 | |
---|---|---|---|---|
サビキ釣り | ||||
ルアー釣り |
では、各釣り方の詳細(必要な道具や具体的な釣り方)を見ていきましょう!
ニシンのサビキ釣り
サビキ釣りの基本的なやり方、必要な道具などについては、以下記事にまとめました。
サビキ釣りって何?という方は、まずこちらの記事を見てください!
ニシン釣りの仕掛け
ニシン釣りの仕掛けは、慣れないうちは市販の完成品の仕掛けを購入して使用するのがおすすめです。
仕掛けが絡まったり、糸が切れて魚に仕掛けが持っていかれても、市販品を複数持っていればすぐに釣りを再開できるからです。
(サビキ仕掛けは針数が多いので特に絡まりやすいです。タイムイズマネー!)
市販の仕掛けは各メーカーから様々なものが出ています(こんな感じ↓)
これらは仕掛けのタイプやハリの種類、ハリサイズ等で違いがあるのですが、基本的に以下のような仕掛けがおすすめです。
・針:ピンクスキン、ハゲ皮
両方持っておき、できれば2本竿を出してそれぞれ使用しましょう。
どちらかで釣れたら2本ともその仕掛けにします。
・針サイズ:7号~11号
基本的に8号を使用します。
(魚がスレている状態(釣り人が多く警戒している状態)で針サイズが大きいと魚に見切られてしまうため)
30cm以上の大型のニシンが釣れている場合は、10号程度を使用して大ニシンをガンガン釣り上げましょう!
・オモリ:6号~10号
ニシンは仕掛けが沈んでいく時に食いつてくることが多いので、オモリは重たいほうが針がかりが良いです。
なお、オモリ付きの仕掛けはあまり多くないので、仕掛けとは別に購入する必要があります。
水中ライト
夜釣りがメインのニシン釣りならでは、と言ってよい道具が
「水中ライト」と「投光器」です。
水中ライトは、以下画像のようなもので、仕掛けにつけて海に投入し、光で海中のニシンを集めるために使用します。
グリーン・レッド・ブルーがニシンには効果的と言われていますが、日によって効果的な色は変わるので、可能であれば3色とも持っておいて、ローテーションして反応を見るとよいでしょう。
投光器
投光器は、2つのタイプがあります。
- 地上から水面に光をあてるもの
- ロープでくくって水中に入れるもの
どちらのタイプも、水中ライトよりはるかに強い光で魚を集めちゃおう!というものです。
使い方は「水面に光をあてる」という単純なものですが、使用する際は以下2点に注意しましょう。
- 人に向けない
- 他の人が釣っている場所に光をあてない
①については、特に注意が必要です。
楽しいとつい忘れがちになりますが、港での夜釣りは、日中と比較してはるかに危険度が高いです。
光のまぶしさで目がチカチカした状態だと、足を滑らせたり距離感を間違えて海に転落してしまう可能性が高くなってしまいます。
なので、絶対に人には投光器を向けないようにしましょう。
②はマナーの話ですね。
自分の釣り場に光を向けられることを嫌う釣り人もいるので、楽しい釣りでいらぬトラブルを起こさないためにも、照らすのは自分の足元だけにしましょう。
この投光器と水中ライトは、ニシン釣りにおいて、
「絶対に必要なもの」ではありません。
あくまで「あった方が釣果が上がる」と言われているもので、その効果に疑問を持つ釣り人もいます。
なので個人的には、お金に余裕があれば購入する、という方針にして、最初のうちは無理して買わなくてよいと思います。
(私は効果があると思っている派です。ニシンが光に集まる様子を何度となく見ているのでw)
ニシンのルアー釣り(ニシング)
10~40cmの青物(ニシン、サバ、イワシ、アジなど)をルアーで釣ることを、釣り人界隈では〇〇ングと呼んでいます。(ニシンの場合は「ニシング」)
この〇〇ングの基本的なやり方については、以下記事を読んでください。
(※2021年02月28日現在、〇〇ングの記事はまだ執筆中です!完成まで少し待ってください……!)
ニシングのルアー
基本的に、アジングやサバング用のルアーを流用できます。
なので、3~10gのマイクロメタルジグや、アジ・メバル用のワームを使用します。
ちなみに、ぎょえもんおすすめのメタルジグは、メジャークラフトさんの、
「ジグパラ マイクロ ゼブラグロー 7g」です!
色々メタルジグ買いましたが、やっぱりこれが1番釣れます!
(※個人の感想ですw)
ワームのおすすめは、ダイワさんの、
「月下美人 アジングビーム アミピンク 2インチ」です!
私はこれにジグヘッド(3~5g)を付けて使用しています。
ニシンは底にいることが多いので、ジグ・ワーム共に底を叩きながら探っていきましょう。
細かい当たりがきたら、すかさずアワせて釣りあげるイメージで釣っていきましょう!
最後に
「江差の五月は江戸にもない」
これは、かつてニシン漁で莫大な富を築き、栄華を極めていた北海道江差の様子を謳ったものです。
昭和に入ってから、ニシンの漁獲量は減少してしまい、北海道のニシン漁の栄華は過去のものとなってしまいましたが、2016年から再びニシンの漁獲量は上向きはじめ、ニシン釣りもにわかに賑わってきました。
今度の釣りは歴史に思いをはせながら、
ニシン釣りにしゃれ込むなんていかがでしょうか?