この記事では、
- 岸からの海釣りではどんなリールを選べばいいの?
- おすすめのリールってある?
という疑問について、「ぎょえもんの独断と偏見」を交えながら解説します!
なお、リールを製造・販売しているメーカーは、シマノさんとダイワさんが2大巨頭ですが、この記事ではシマノさんの汎用リールについてのみ紹介していきます。
船釣り用の大型リール・投げ用リールなどの解説は別記事で紹介します!
汎用リールとは
汎用リールとは、その名の通りどんな釣りにでも使えるスピニングリールのことです。
シマノさんが販売しているリールを、ものすごくざっくり分類すると以下のようになります。
リール —– スピニングリール
| |
| |–汎用スピニングリール
| |–大型スピニングリール(船釣り向け)
| |–レバーブレーキスピニングリール(磯釣り向け)
| └–投げ・遠投スピニングリール(投げ釣り向け)
|
└–ベイトリール
さらに細かく分けると「エギング用リール」「シーバス用リール」などもありますが、種類が多くて混乱してしまうので、この記事では上記レベルの分類までにしています。
リールの機構・大きさなどによって、上記の通りスピニングリールは大きく4種類に分かれます。
その中の1つ汎用スピニングリール(以下汎用リール)は、以下のような多種多様な釣りに使える万能リールです。
- サビキ釣り
- ウキ釣り
- ちょい投げ釣り
- ロックフィッシュ
- エギング
- ショアキャスティング
- ショアジギング
- ジギング
これから釣りを始める入門者や、リールを使った釣りにこれから挑戦する初心者の方は、とりあえずこの汎用リールを1台目のリールに選びましょう。
汎用リールの性能
汎用リールには多くのラインアップがあり、デザインはもちろんですが以下のような性能指標でそれぞれ差があります。
- 耐久性(耐用年数)
- 使用時のトラブルの少なさ
- 巻いた時の滑らかさ(滑らかなほどノイズがなくなり感度が良くなる)
- ドラグ性能(大物がかかった時の対応力)
- 遠投性
最初はリールのラインアップの豊富さにびっくりすると思います。
私も当初、デザインと価格しか違いがわかりませんでした……
では、このような性能差をざっくり見分けるにはどうすればよいのか。
ぎょえもんが考えるリールの性能原則を紹介しましょう(※ひじょーーに偏見を含みます)
- 「ベアリング」という大事な部品の数が多いほど性能が良い
- 最新のものほど性能が良い
- 値段が高いほど性能が良い
かなり身もフタもない原則ですが、パソコンや家電と同じです。
デザインなど外見の魅力以外では、やはり「最新」で「高価」なものほど性能が良いです。
なので、知り合いから譲ってもらえるなどでない限りは、基本的に新品の最新リールを買うようにしましょう。
ちなみに、初心者はロッドよりリールに予算を割いた方が良いと言われています。以下のようなイメージですね。
〇 5,000円のロッド + 10,000円のリール
× 10,000円のロッド + 5,000円のリール
理由は、初心者のうちはロッドの性能を出し切ることが難しいためです。
例えば、初心者はロッドの性能を10までしか引き出せないとすると、
「性能値10の5,000円のロッド」と、「性能値50の20,000円のロッド」
どちらを使っても変わらないよね、というものです。
一方リールは機械であるため、初心者でもほぼその性能を引き出せることができます。
シマノ汎用リール一覧
それではいよいよ、シマノさんの汎用リール一覧を見ていきましょう。
カッコ内の数字は、リールの性能原則で紹介したベアリング数になります。
(※ 2024年10月時点の情報)
グレード | 価格帯 | 軽量型 (MGLシリーズ) | バランス型 (コアソリッドシリーズ) |
---|---|---|---|
最上級 | 80,000円 | ステラ(12) | |
上級 | 35,000~ 55,000円 | ヴァンキッシュ(11) ツインパワーXD(10) | ツインパワー(9) |
中級 | 20,000~ 25,000円 | ヴァンフォード(7) | ストラディック(6) |
初級 | 7000~ 15,000円 | ミラベル(5) | アルテグラ(5) ナスキー(5) サハラ(4) |
入門 | 5000円前後 | セドナ(3) ネクサーブ(3) シエナ(3) FX(2) |
最上級の「ステラ」の値段に目玉が飛び出そうになりますが、落ち着いて表を見ると、
同じグレードでも「軽い」機種があるのがわかります。
この重さの違いは、以下のようなメリットを生みます。
- リールが軽いほどキャスティングで疲れにくく、巻き心地が軽い
- リールが重いほど比較的丈夫で、巻き心地がなめらか
どちらが優れているという話ではなく、各人が自分の好みのリールを選べるようラインアップされているということですね。
「軽快さを求め、フットワークの軽い釣りをしたい人は軽量型リール(MGLシリーズ)を」
「バランスを求め、様々な状況に対応できる釣りをしたい人はバランス型リール(コアソリッドシリーズ)を」
選びましょう!
入門リール
次に、安い入門リールから各グレードの詳細を紹介していきます。
現在シマノさんでは4機種の入門リールが販売されています。
超入門用リールであるFX以外は、ベアリング数も同じで値段も性能もあまり変わらない印象です。
基本的に最新の機種を買えば間違いないので、あとはデザインの好みで選んでよいと思います。
2024年時点でのぎょえもんおすすめ入門リールは「ネクサーブ」です。
最新な上、黒と青のデザインが非常にかっこいいので!
- とりあえず釣りってどんな感じか試してみたい人
- サビキ釣り/ウキ釣り用のリールが欲しい人
(撒き餌ついた手でべたべた触っても、安いので気にならない!)
初級リール
初級リールは、本格的な釣りに必要な最低限の性能(耐久性や巻き感度など)を有しており、サブ機として初級リールを持っているベテランアングラーも多いです。
2024年時点でのぎょえもんおすすめ初級リールは「ナスキー」です。
オールシルバーの外観のカッコよさもさることながら、その性能が値段と比較して高すぎると各所で評判のリールです。
あるプロアングラーが、上級リール「ツインパワー」の15年モデルに肉薄する性能、と評価したほどです。
- これから釣りを本格的にはじめたい人
- 釣りに割ける予算が限られている人
- サブのリールが欲しい人
中級リール
中級リールは、ベテランアングラーでもメイン機として使用する人もいるグレードです。
個人的に、コストパフォーマンスが最も高いグレードだと思います。
2024年時点でのぎょえもんおすすめ中級リールは「ストラディック」です。
腕に覚えのあるアングラーでない限り、上級リール「ツインパワー」との性能差を体感できないと評判のリールです。
なお、ストラディックは「20年前のステラ」の性能とほぼ同じという話もあります。
20年前とはいえ、最上級リールと同じ性能のリールを手の届く価格で買えることに圧倒的感謝!
- 出費を抑えてメイン使用可能なリールが欲しい人
- コスパを追い求めたい人
上級リール
いよいよ上級リールです。
ここから生半可な覚悟では買えない値段になります……!
上級リールでは、軽量型リールが2つラインアップされています。
軽量型リールの最高峰モデル「ヴァンキッシュ」と、海釣り向けに特化して軽いながらも耐久性抜群の「ツインパワーXD」の2つになります。
2024年時点でのぎょえもんおすすめ上級リールは……選べません!
自分の好きな釣りスタイル・価値観に合わせて、「これだ!」というものを選んでください!
そしてその素晴らしいクオリティを心ゆくまで堪能しましょう!
- 軽量型の最高峰リールがほしい人
- 「なんとか5万までなら出せるよ!」という釣り好きの人
最上級リール
ついにきました。
唯一無二、並び立つもののない天上人。
汎用リールのフラッグシップモデル。
「STELLA(ステラ)」でございます。
このステラ、ここでは多くは語りません。
とても数行では語りつくせない魅力があるので、今度別記事で詳しい話を書きます。
ただ1つ、とある釣具屋の店主がステラについて述べた言葉だけ紹介します。
「この世にリールは2種類しかない。
ステラか、ステラ以外かだ」
- 至高のリールを持つ喜び、使う喜びを味わいたい人
- 自他共に認める釣りバカの人
シマノ汎用リールの品番
様々な汎用リールを紹介しましたが、これらの汎用リールにはそれぞれ「番手(または品番)」というものがあります。
番手とは、
C5000XG(シー5000エックスジーと読みます)
など、アルファベットと数字の組み合わせでリールの規格を表す番号のことです。
この番手で、
- リールの大きさ
- ギア比
がわかります。
例に出した「C5000XG」の場合、各アルファベット・数字の意味は以下の通りになります。
- 5000:
リールの大きさ(ボディサイズとスプールの大きさ)を示す。
汎用リールの場合500~5000番まであり、数字が大きいほどリールが大きくなる。
※ スプールとは糸を巻きつけておく部品のこと - C:
コンパクトボディを意味し、ボディサイズが1つ下の番手(C5000なら4000番のボディサイズ)であることを示す。
スプールの大きさはCがついても固有で、C5000と4000番のスプールでは巻ける糸の量が異なる。 - XG:
ギア比を示す。
XG(エキストラハイギア)、HG(ハイギア)などがあり、ギア比が高いほど、ハンドル1回転あたりの糸巻き量(最大巻上長)が多くなる。
各番手の詳細についてはとてもここでは書ききれないので、シマノさんの公式サイトの各リールの仕様ページを確認してください。
ギア比について、ルアーフィッシングで使用する場合はギア比が高いものを選びましょう。
XGなどギア比が高い(=ハンドル1回転あたりの糸巻き量が多い)と以下メリットがあるためです。
- 感度がよくなり、魚のアタリや海中の様子を感じとりやすくなる(ルアーが進む距離がギア比が低い場合より長いので、抵抗を感じやすくなるため)
- 楽にルアーを高速移動できるので、ロッド操作が安定する
- ルアー・ライン回収が楽になるのでテンポよく釣りができる
おすすめのリール番手
同じリールでも様々な番手があることを紹介したので、次にぎょえもんが独断と偏見でお勧めする番手を紹介します。
正確なデータは公開されていませんが、おすすめする以下2つの番手は、どの種類のリールでも売上ベスト3に入る定番どころの番手になります。
C3000XG(HG)
1番売れていると言われる人気の番手です。
非常に汎用的な番手で、サビキ釣り/ウキ釣り、ロックフィッシュ、エギング、ライトショアジギング、レイクフィッシングなど多種多様な釣りに使えます。
どれか1つだけリールを買うなら、この番手を選んでおけば間違いないでしょう。
サイズのバランスが良いので、女性や子供、手が小さめの方でもストレスなく使えるのも嬉しい点です!
なお、リールによっては「C3000XG」がラインアップされていないものもあるので、その場合は代わりに「C3000HG」の購入をおすすめします。
- 1つのリールで色々な釣りがしたい人
- コスパの良い番手が欲しい人
- 手が小さめの人
C5000XG
汎用リールの中では1番ボディサイズが大きく、また糸巻き量の多いスプールの番手です。
個人的に1番好きな番手です!
汎用性ではC3000XGに負けますが、C5000XGには以下のような特徴・メリットがあります。
- ハンドル1回転あたりの糸巻き量(最大巻上長)が全ての番手の中で最大(4000XGと同率1位)
→ 海の波が多少大きくても、負けずにルアー・魚を回収可能 - スプールに巻ける糸巻量が最大
→ 太めのラインを遠投可能 - スプール径が最大
→ ライン抵抗が少なくなるため遠投性能が高い - ハンドルノブが標準で「ラウンドハンドルノブ」
→ 握りやすく長時間巻いていても疲れにくい(好みあり)
これらの特徴により、C5000XGはサーフ(砂浜)・ロックショア(磯)でのルアーフィッシングに向いています。
ハンドルノブはカスタム可能で、4000XGなどを購入して自分でラウンドハンドルノブに替えることもできますが、C5000XGは標準で純正のものがついているのが嬉しい点です!
- 主にサーフや磯でルアーフィッシングがしたい人
- 大きな魚を釣りたい人
- 手が小さくない人
最後に
長くなりましたが、シマノさんの汎用リールについて紹介しました。
これから釣りを始める入門者の方や、リール選びに悩んでいる方が、自分にぴったりのリール・番手をこの記事で見つけてくれたならとても嬉しいです!
リールの世界はロッドやルアーと同様とても奥深いため、今後勉強・経験した知識はどんどんこの記事に追記していくので、時折この記事を是非読み返してみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました!